Norikの日々の記録

文章を何度直しても売れない。決めていなかったのは言葉の前だった

オンライン講座で、売るための文章を実際に書く時間があった。見出し、書き出し、本文、締め。型に沿って箱を埋めていくと、名乗る部分や仕事内容は書けるのに、真ん中で手が止まった。

相手にとって何が良いのか。そこから何を申し出るのか。この二つが書けなかった。文章力の問題だと思いかけたが、そうではなかった。誰に何を渡すかを決めきらないまま、書き始めていた。

自分は、いちばん効かない場所ばかり磨いていた

この日、反応を左右する順番を聞いた。最初に誰へ出すか。次に何を出すか。最後にどう書くか。私は、いつも最後の言葉ばかり直していた。

書き出しを変え、言い回しを整え、長さを調整する。文字が変わるので、仕事が進んでいる感じがする。しかし、その間も相手と中身は変わっていない。いちばん大きく効く二つを固定したまま、最後の部分だけを磨いていた。

言葉は一人ですぐ直せる。中身を変えるには考え直しが要り、相手を絞るには、それまでの前提を捨てる必要がある。面倒な判断を避けて、触りやすい文章へ逃げ込んでいたのだと思う。

説明が長くなったら、価値を一言で言えていない

午後、自分の申し出を口に出す機会があった。話してみると、説明が長い。言葉を足すほど、何を渡したいのかがぼやけていった。

特典も、増やせば親切になるとは限らない。一つ足すたびに、相手が判断することも一つ増える。良かれと思って盛ったものが、そのまま迷う理由になる。

書き出しでも詰まった。「こんなことで悩んでいませんか」と書こうとしても、「こんなこと」が広すぎた。誰に向けるかが曖昧だから、誰にでも当てはまる言葉になり、結局は誰にも届かない。

順番を変えることにした。まず、実際に会った一人を思い浮かべる。その人が口にした困りごとを思い出す。次に、その人へ何を渡すかを一つに決める。それから型に入れる。箱が埋まらなければ、文章を直すのではなく、決め方へ戻る。

書けない時間は無駄ではなかった。手が止まった場所が、そのまま決めていない場所を教えてくれた。磨くのは、決めた後でいい。この日いちばん持ち帰りたかったのは、その順番だった。

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