Norikの日々の記録

「人と人をつなぐ」と言った瞬間、いちばん大変な仕事が消えた

朝、新しく事業を始めたいという相談を受けた。やりたいことがないのか、やりたいことはあるけれど最初の一歩がわからないのか。似ているようで、必要な話はまったく違う。

話を聞くと、後者に近かった。やりたい領域はある。ただ、自分が何を提供する人なのかを、まだ人へ渡せる言葉にできていない。そこで私は、「やることが決まっていないのではなく、やることの説明が決まっていないのではないですか」と話した。この言葉は、その日のうちに自分へ返ってきた。

「つなぐ」の一言で、誰が背負うかが見えなくなる

昼ごろ、使われていない家と、それを活用したい人をつなぐ場所を作れないか、という考えが浮かんだ。口に出した瞬間は、単純で必要な案に思えた。ところが数十秒すると、自分の中で急に熱が下がった。

「つなぐ」と言ったことで、重い部分が全部消えていた。情報は誰が集めるのか。正しさは誰が確かめるのか。話が進まないときは誰が間へ入るのか。価値を受け取る人と、お金を払う人は誰なのか。この四つに答えられなければ、線を一本引いただけで、事業にはなっていない。

「あればいい」という賛同も、使ってお金を払うという意味ではない。この案は捨てずに、まだ思いつきの棚へ置くことにした。検証した話のように語らないためだ。

説明文は、事業の要約ではなく入り口だった

午後、自分の事業の説明文を書こうとして、また手が止まった。やっていることが多く、全部書けば正確になる。しかし、全部書いた文章は誰の頭にも残らない。

書けない原因は文章力ではなかった。誰に向けて、何を最初に伝えるかを決めていなかった。説明を一つに絞ると、ほかの仕事を捨てるようで怖い。けれど、説明は事業の全体ではなく入り口だ。入口を広げすぎると、かえって誰も入れない。

人へ仕事を頼むときも同じだ。何を良しとするか決めずに頼み、出てきたものを見て「違う」と言うのは、こちらが決める仕事を相手へ渡しただけになる。

朝の相談、家を活用する案、自分の説明文。別々に見えた話が、夕方には一つになった。決めていないことは、人へ渡せない。頭の中でつながっているだけでは事業にならない。誰が何をするのかまで言葉にして、初めて次の人が持てる形になる。

関連:開業1年目にやることを順番に整理する(商品の確認)

「Norikの日々の記録」一覧へ戻る

週1回、その週の実践記録のまとめと、オンラインサロン(2026年10月開講)の先行案内をLINEでお送りしています。

LINEで友だち追加する

FacebookとInstagramでも、その日の記録を毎日お届けしています。