Norikの日々の記録

「ゴールはどこですか」と聞かれて、私は答えを止めた

日付が変わっても話が終わらない場所にいた。どうやって知ってもらうか、どこで断られるか、数字をどう組むか。うまくいった話より、うまくいかなかった場面のほうが具体的だった。

何度も出てきたのは「最短ルート」と「フォーカス」という言葉だった。意味はわかる。ただ、聞くたびに少し引っかかった。最短ルートは、着く場所が決まっている人の言葉だからだ。行き先が決まっていなければ、速く走れる道を選んでいるだけになる。

朝の短い質問に、言い切れなかった

短く休んで朝の場へ戻ると、「あなたのゴールはどこにあるのか」と英語で聞かれた。私は、あとから振り返ったときに「確かにそこにいた」と自分で言える状態にしたい、という意味のことを答えた。

そして、まだ終わっていないとも言った。外から見れば、すでに形になっているように見えると言ってもらったが、私の感覚では終わっていない。最後は「今日はこれ以上は言わない」と話を切った。

なぜ止めたのか、その場では説明できなかった。あとから考えると、言葉にした瞬間に行き先が固まり、それ以外の道を自分で切るように感じたのだと思う。ただ、言わないことを選んだのか、まだ決まっていないことをごまかしたのか。その日は自分でも見分けがつかなかった。

回るかどうかと、やりたいかどうか

その後は単価、一人のお客さまと付き合う期間、一日に回れる件数を話した。数字が出た途端、全員が同じ絵を見られるようになり、会話は速く進んだ。

一方で、数字だけで進んだ話には「それを続けたいのか」が入っていなかった。回るかどうかは数字で見える。けれど、回るから続けたいとは限らない。朝の質問は、数字より先に、そこを聞いていたのだと気づいた。

選択肢をいくらでも作れる時代になったからこそ、選ぶ基準がなければ何も捨てられない。何も捨てられなければ、一つひとつが薄くなる。私が最短ルートという言葉に引っかかった理由も、そこにあった。

この日は答えを出さなかった。ただ、次に同じ質問をされたときも「今日は言わない」で済ませるつもりはない。ゴールをきれいに掲げる前に、回るから選ぶのか、自分がやりたいから選ぶのかを、自分の中ではっきりさせたい。

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