自転車選びで、大人の正解より本人が欲しい色を残した

子ども用の自転車を選びました。店頭に並ぶ台数は多くないのに、なかなか決まりませんでした。

少し大きめなら長く乗れます。今の体に合うサイズなら安全です。値段、重さ、カゴの有無も比べられます。そして、乗る本人が気にしていたのは色でした。

比べやすい条件ほど、会話の中で強くなる

選んでいるうちに、大人側の理屈が増えていきました。何年乗れるか、買い替えが必要になるか、重くないか。数字や機能は横に並べて比較できるので、説明するほど説得力があるように見えます。

その一方で、最初は大事だったはずの「本人が乗りたくなるか」は、いつの間にか後ろへ下がっていました。色は性能に関係ありません。しかし、大人が最適だと思うものを渡しても、本人が乗らなければ使われません。

最後は、安全など譲れない条件だけを残し、その中で本人が欲しい色に寄せました。理屈を捨てたのではなく、理屈の役割を「選ぶこと」から「候補を安全な範囲まで絞ること」へ変えました。

使う人が続けられるかを、最初に見る

仕事の道具や仕組みでも、作る側は機能の多さや効率で選びがちです。しかし、毎日触る人が使いたくなければ、性能は生かされません。理屈で導入したものが、いつの間にか使われなくなるのはそのためだと思います。

私は条件を全部並べてから悩んでいました。次からは、誰が使うのか、その人が続けたくなるかを先に確かめ、その後で数字や機能を見るほうがよい。

自転車の前で迷った時間は、色だけで決めたという話ではありません。使う本人を置き去りにすると、正しい選択でも続かない。その順番に気づいた時間でした。

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