Norikの日々の記録

2026-08-18

私は「打ち切られた」と思っていた。相手は「断られた」と思っていた

昼過ぎ、数ヶ月ぶりにその人と電話で話した。有料でカウンセリングをお願いしていた相手だ。初回の途中で連絡が途絶えたまま止まっていて、私はずっとこう思っていた。一方的に打ち切られた。それなのに、お金は返ってこないのか。

電話で突き合わせて、分かった。相手は正反対の認識でいた。「僕は断られたと思っていた」。私が忙しさを理由に、カウンセリングを受けている時間はないと断ってきた——相手の中では、そういう出来事として話が進んでいた。私は思わず返した。「逆に私、打ち切られたと思ってたんで」。相手も驚いていた。まさか私が打ち切られたと思っているとは、考えてもいなかったという。同じ出来事を挟んで、お互いが数ヶ月、「自分がやられた側だ」と思って固まっていた。

悪意の物語は、確認しない側の中で育つ

思い当たる自分の初手が二つある。一つは規約だ。申し込みの案内には、初回のカウンセリングを過ぎてからのキャンセルは返金しないと書いてあった。私はそこを細かく読まないまま「いいです」と言っていた。読んでいれば、返金を待ち続けるのではなく、「なら残りを受けさせてほしい」とその場で言えたはずだった。

もう一つは連絡だ。メッセージに返信がないことを、あえて見ないようにしているのかな、とまで解釈していた。実際は、ただ埋もれていただけだった。確認をしないまま数ヶ月置くと、事実の空白は勝手に悪意で埋まっていく。そして同じことが、相手の中でも起きていた。

「命を預けた」と「それは重い」を言い合えた

電話の途中、相手は言った。以前、私の飛行機に乗ったとき、あなたを信用して命を預けた。それほど信じたのに、信じてもらえなかったのがショックだった、と。私も正直に返した。「それを言われると逆に重いんですよ」。相手は「もう着陸したからね。終わったことだから、了解です」と引き取ってくれた。言いにくいことをそのまま言い合えたのは、この件が始まってから、たぶん初めてだった。

結論はシンプルになった。返金ではなく、残りのカウンセリングを受け直す。提供するつもりだったと言ってくれているものを受け取るほうが、お互いに筋が通る。電話は40分ほど。数ヶ月のわだかまりは、それだけで解けた。切り際に私が言った言葉が、そのまま今日の結論だ。「やっぱり、話しないとダメですね」。

昨日、疑問はその場で言ってもらう、と書いたばかりだった。今日は、自分が疑問を数ヶ月寝かせた側だった。あなたにも、「返事がない」を悪意と解釈したまま、直接話していない相手はいないだろうか。

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