Norikの日々の記録

2026-08-19

「全国対応できます」と言った直後に、私は自分で言い直した

午前10時から、提携している運営代行会社との定例だった。相手から方針の説明があった。小規模な案件をこれまでのように丸ごと引き受けると、売上に対して手間が合わない。だから業務の範囲を区切った契約に変えていく。日々の手配、とくに清掃はオーナー側でやってもらう方向にする、と。

私はそこで手を挙げた。うちには清掃だけ頼みたいというオーナーが多い。清掃会社とも契約したところだ。「そういう時ってこっちに振ってもらえたら」。そして続けてこう言った。「今当社が契約している清掃会社さんは全国対応できるんですけど」。

相手が食いついた瞬間に、言い過ぎたと分かった

相手の反応は速かった。「めちゃくちゃ困ってるんで、逆にそこを活かしてもらいたいですね。全国対応できるんであれば」。立ち上げで今いちばん詰まっているのは、清掃会社が見つからない問題なのだという。

期待された声を聞いた瞬間に、自分の言葉が広すぎたと分かった。だから同じ通話の中で言い直した。「全国対応って言っても、まだ私ともう一人。そのパートナーは関東なんですよ。彼が全部できるかっていうとできなくて」「案件が入ったらそこで探していくことになるので、プライスがちょっと高めになるところも出てくるかもしれませんね」。

相手が抱えていた問題の中身を聞いて、なおさらそう思った。清掃は1回1万2千円から1万5千円あたりが相場で、その金額を出しても人が見つからない場所がある、という話だった。地方の戸建てでとくに多い。つまり足りないのは「全国対応」という看板ではなく、その地域で明日動ける手のほうだ。私が持っているのは看板の側で、手の側はまだ二人分しかない。

自分の取り分が減る答えを、先に言った

話が進んで、こう聞かれた。「うちで清掃会社を探さなくて大丈夫ということなんですね」。ここで「はい、全部こちらで」と言えば、案件はこちらに流れてくる。けれど私が答えたのはこれだった。「多分オーナーさんが実際探した方が絶対安いとは思いますけどね」。清掃会社に頼むならどこを通してもほぼ同じで、差が出るのは自分でパートを雇う場合だ。時給2千円かける3時間なら、それで回る。

自分の取り分が減る話を先にしたのは、格好をつけたからではない。オーナーが後から自分で調べれば、どのみち同じ結論にたどり着く。そのとき「なぜあの人は黙っていたのか」が残る。1回の紹介と、その後もずっと相談してもらえる関係とでは、後者のほうが私の商売には合っている。

まだ決まっていないこともある。区切った契約では、清掃会社が自分で予約状況を見に行く形が前提になるらしい。うちが契約している会社は、オーナーから指示があれば入るという動き方だ。「それって実際回ってるんですか」と聞いたら、自分で取りに行っているところも多いと返ってきた。どう変えるかは、まだ決めきれていない。

今日はっきりしたのは一つだけだ。次に同じことを聞かれたら、最初から「今すぐ動けるのは二人、それ以外は案件が入ってから探すので値段は上がるかもしれない」と言う。できる範囲と条件を先に置いても、相手が本当に困っていれば話は終わらない。あなたが最近誰かに答えた「できます」は、どこまでを指していただろうか。

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