2026-08-25
「できない可能性がありますね」と答えた四十分後、「できるみたいです」と電話が来た
昨日の夕方、初めての方から電話がかかってきた。今住んでいる家を民泊にできないか、という相談だった。何社かに問い合わせているところです、と言われた。何をどの順番で進めるのかが分からない、というところから始まった。
私はまず、その家が民泊にできるかどうかの確認からですね、と答えた。用途地域を聞くと、住居専用地域だったと思う、という返事だった。それなら年に百八十日までの届出のほうは通る見込みがある。ただし条件がある。建物から直線で百メートル以内に、小学校や中学校、公園のように子どもが集まる場所があると、そちらは通らない。
「公園はありますね」
そう言われて、私は「ああ、そしたらできない可能性がありますね」と答えた。そのあとに一つだけ付け足した。いずれにせよ、お近くの保健所に確認すれば、できるかできないかは教えてもらえます、と。
四十分後、本人から「できるみたいです」と電話が来た
四十分ほどして、同じ方から電話が鳴った。「一応、申請はできるみたいです」。窓口に確認してきた、という。私の見立ては外れていた。
電話で聞いた条件そのものは間違っていない。ただ、百メートルをどこからどう測るのか、その公園が対象に入るのかどうかは、最後は窓口が判断する。私が電話で出せたのは一般論であって、その家の答えではなかった。それなのに私は、答えの顔をしてそれを渡していた。
しかも同じ通話の中で、私はもう一度外した。相手が、午前中にメールも送りました、と言う。受信箱を見た私は「いや、届いてないみたいです」と答えた。相手が宛先を言い直しているあいだにもう一度探すと、届いていた。「すいません、届いてます」と言い直した。
一日のうちに二回、私は「できない」「ない」のほうを先に口にして、二回とも、単に自分の確認が終わっていなかっただけだった。
今朝は、先に自分を疑ってから電話した
今朝、別の方に電話をかけた。先週話をした物件の資料が、いつまで待っても手元に見当たらない。前の私なら、まだ送ってこないな、と思って催促するところだ。今日はそう言わずに切り出した。資料が見当たらないので、私のほうが見落としているのかどうか、確認のお電話をしました、と。
返ってきたのは「自分はまだ送っていなくて、今日対応します」だった。私の見落としではなかった。それでも、この順番でよかったと思っている。相手が悪いという前提で電話をかけると、相手はまず言い訳から話し始める。自分の側を先に疑って聞けば、その一往復が消える。実際その電話は、そのまま、興味を持っている人がいるという次の話に進んだ。
問い合わせの電話で、その場で答えを出せるのは気持ちがいい。詳しい人に見えるし、相手も納得した顔で切る。けれど昨日の私が渡していたのは、確認の途中の答えだった。渡すべきだったのは、どこに聞けば白黒がつくか、という一行のほうだ。現にその一行を渡したから、相手は四十分で答えを持って戻ってきた。
即答した数だけ、相手の動きが止まっている日があるのかもしれない。
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