Norikの日々の記録

2026-09-07

後ろから見るのをやめた。横と前に立って、顔を見る

昼過ぎ、動画の収録で質問を受けました。少し前に三日間の集まりに参加して、その次からは運営する側にも入っています。なぜ運営に回ったのですか、と聞かれました。私が答えたのは、自分がそこで受け取ったものを、ほかの人にも渡したかったから、です。それと、点数をつけるなら百点満点で八十点だと思っていて、残りの二十点を自分で直したかったからです。

正直に言うと、参加していたときは、決められた段取りに沿って進んでいるのだろう、くらいに思っていました。良い三日間でしたが、どこがどう組み立てられているのかまでは見ていません。足りない二十点がどこなのかも、受ける側からは言えませんでした。言えないまま、外から点数だけつけていたことになります。

運営に入ると、裏側が全部見えます。何時に何を出すか、そのときに誰がどこにいるか。ここまで考えられていたのか、と思う場面が何度もありました。見えたのは中身よりも、その手前にある準備の量のほうでした。

後ろからだと、顔が見えない

いちばん残ったのは、運営の先輩から受けた助言です。参加者を後ろからだけ見るな、できるだけ横や前に立って、一人ひとりの顔や表情を細かく見てほしい、と言われました。誰が今どう感じているのかを、その場で捉えるためです。

後ろから見ると、全体はよく見えます。何人いるか、どこまで進んでいるか、誰が遅れているか。数えられるものは、だいたい後ろから見えます。ただ、顔だけは見えません。表情が変わった瞬間は、横か前に立っていないと拾えない。

自分の仕事に置き換えると、私はずっと後ろから見ていました。問い合わせの件数、返信が来たかどうか、話が次に進んだかどうか。数えられるものばかりを見ています。相手の様子に気づくのは、たいてい何かが起きたあとです。返事が止まってから、そういえば前回の電話は声の調子が違ったな、と思い出す。順番が逆でした。

もうひとつ教わったことがあります。何か問題が起きても、まずいという顔や、想定外だという顔をしない。運営は想定外しか起きません。三日間のあいだにも、予定になかったことがいくつも起きました。それでも顔に出さないのは、格好をつけるためではなくて、そこで表情が動くと、周りが状況ではなく私の顔を見はじめるからです。事業も同じで、こちらが慌てた時点で、相手の判断材料が一つ減ります。

運営は経営に近い、と収録でも話しました。人が動いていて、想定外が起きて、それでも終わりの時間は決まっている。その練習を、自分の会社の外でさせてもらっている感覚があります。

次からはこう決めます。人が動いている場では、後ろに立たない。打ち合わせは相手の顔が見える側に座る。電話は用件が済んだあとにもう一言だけ足して、声の調子を確かめてから切る。そして、想定外が起きたときほど、顔を動かさない。

あなたがいちばんよく見ている相手を、いま、どの位置から見ているでしょうか。

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