Norikの日々の記録2026-03-19

「難しければ賃貸にします」その電話で、私は購入時の資料を見せてほしいと伝えた

午後、すでに一戸建てを購入したお客様から電話をいただきました。もともとは賃貸住宅として使う予定だったものの、宿泊施設として活用できないか検討したい、という相談でした。改修を進める前に、運営した場合の見通しを知りたいとのことでした。

私は、建物の状態や部屋の使い方を聞いたあと、最初に一つ確認しました。

「宿泊施設として使えることを確認してから、購入されたのですか」

お客様の答えは、確認していない、というものでした。

ただし、何も考えずに購入したという話ではありません。お客様は、宿泊施設としての利用が難しければ、当初の予定どおり賃貸住宅として貸す考えを持っていました。出口を一つに限定せず、別の使い方も残して購入した、という判断です。

その判断が良いか悪いかを決めることは、私の役割ではありません。電話を受けた私が確認すべきなのは、お客様が希望する使い方が実際に可能か、可能だとして事業として成り立つかという点でした。

家の魅力と、運営できる条件は別に確認する

お客様からは、家の広さや周辺環境について説明がありました。宿泊する人にとって魅力がありそうだ、という感覚は伝わってきました。しかし、その魅力だけで運営できるとは判断できません。

たとえば、地域の特徴を家の設備として生かしたい場合、必要な設備を実際に引き込める状態なのかを確認する必要があります。周辺にその資源があることと、家の中で利用できることは別だからです。

土地や建物に関する書類の確認も必要でした。私はお客様に購入時の資料を開いてもらい、土地利用に関する記載を探しました。口頭で「営業できると聞いている」と確認するだけではなく、書類に何と書かれているかを見たかったからです。

さらに、周辺施設との位置関係も確認項目として出てきました。お客様はその場で地図を開きましたが、電話中に分かったのは「おそらく離れている」というところまででした。歩いた感覚と、地図上で確認する距離は同じではありません。私は、その場の印象だけで大丈夫とは言えませんでした。

ここで私が見ていたのは、物件の欠点ではありません。書類上の条件、設備を整える現実性、周辺との位置関係、運営に必要な体制です。お客様が話している「泊まりたくなる家か」と、私が確認している「運営できる状態にできるか」は、どちらも必要ですが、同じ質問ではありません。

できるとも、できないとも、その電話では決めなかった

私は住所や室内の写真など、検討に必要な資料を送ってもらうことにしました。それを見たうえで、宿泊施設として運営した場合の試算と、必要な対応の見立てを返すためです。

同時に、賃貸住宅として使う案についても、単に「貸せるはず」で終わらせるのではなく、想定する家賃、改修にかかる費用、管理方法などを比べる必要があります。これはお客様の判断を否定するためではなく、二つの選択肢を同じ条件で比較できるようにするためです。

この日の電話では、宿泊施設として進めるのか、賃貸住宅として使うのか、結論は出ていません。必要な資料をそろえ、試算を確認してから決める段階で終わっています。

私は相談を受けると、早く答えを返したくなります。しかし、この電話で即答していれば、書類や距離を確認しないまま、お客様の次の工事や費用に影響する判断を伝えることになっていました。

お客様が用意していた二つの選択肢を、私の判断として書き換えてはいけません。私がこの日に行ったのは、その選択肢のどちらが実行できるのかを確認するため、電話を資料確認と試算の段階へ進めたことでした。

できる、できないを急いで答えるより、「何を確認すれば答えられるか」を明確にする。少なくともこの日の私には、それが必要な役割でした。

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